日銀が量的緩和を解除したことで、金利がジリジリと上昇してきた。ゼロ金利は当面、続けたいという政府の方針だが、市場はすでに動き始めている。いずれにせよ、早ければ今夏にもゴーサインが出ようとしている。
そうなるとどうなる? ほとんどゼロに近かった預貯金金利が上がるのは、とくに年金生活者にとっては朗報。なにしろ0.001%?なんていう利息はないに等しいんだから、わざわざ銀行に下しに行って手数料足られるだけ損だし面倒だ。それが、それなりに利息がつくことになれば……、と思いきや、そう甘くはない。預貯金金利が上がるのは、たいてい最後の最後だ。その前にあまり良くないさまざまな金利の上昇がやってくる。
そういうところが銀行らしいところで、まずは自分たちがうまい汁を吸ってから、後になってからしぶしぶと「お裾分け」なんていって恩を売る。
融資だって本当に貸してほしいところには貸さず、お金持ちのマンションオーナーあたりにはどんどん貸し与えるのだから、意地悪としかいいようがない。
精神科医で作家のなだいなだ氏がうまいことを言っていた。「預金金利がほとんどゼロでも銀行がつぶれるよりいいかと、協力してきました。おかげで銀行は立ち直り、最高益をあげています。考えなければいけないのは(セキュリティ対策より)恩人である預金者のことでしょう」と。
手のひらの生体認証登録みたいな安全対策なんかで厳しくしてしまうと、いざ病気になったら誰が預金を下しにいくのか、車輪付きベッドに乗せられて銀行に行けと?
さて、金利上昇でまず影響を受けるのが、住宅ローンの返済者だろう。ここしばらく不景気もあってローン金利は2%台(ゼロ金利時代にそれでも2%台とは高い?)にあり、キャンペーンを利用すれば1%台で借りることができた。それが上昇する。
動き出せば早いもので、あれよあれよという間に平気で1%くらいは上がるもの。今のうちに手を打っておきたいところ。
低金利時代に借りた住宅ローン利用者の9割方は変動金利か短期固定金利といわれる。この間、月々の返済額は低く抑えられてきただけに、金利が上昇すると一気に返済額がアップすることになる。月10万円ちょっとの返済で済んでいたのが、ある日突然、15万円にもなる人が続出するといわれる。まだ本格上昇前の今のうちに長期固定金利に借り換えておけば安心だ。
(taki)